第十九日 6月22日 パレルモ二日目
パレルモ在住の若き医師と昨晩未明に連絡がつき、今日午前中に私をピックアップして、一日案内をしてくれるという幸運に恵まれた。
ホテル前に現れたのは若きイケ面医師で、看護師をしているパートナーと一緒という。とりあえず自転車をフレームとホイールに分解し、フォード・フォーカスの後部に収める。まず出かけたのは伝統的なシシリアのマーケット。地元の人が地元の食材を道路上で売っている。見たことがない野菜があるが、食べると美味しいという。今日は日曜日なので出店している店も少ないし、客の数も少ないという。魚貝を扱う店が出ていなかったので、別の所へ移動すると、マグロを解体して売っている屋台が一台出ている。地元の人だからここがわかるのだが、普通はこううまくはいかない。手のひらを広げたくらいの大きさのマグロの赤身を切り身で購入。そばに中トロや大トロのお宝的な部位もおいてあったが、店の人はこれはうまいところだよと押してくれたせいか、あるいはおまけか大トロの切り身が加わった。そのあと貝を扱う店があるというので、そこは固定店舗であったが、ハマグリのような大きな貝とボンゴレにするからとアサリ、そしてムール貝を小さくして先っちょに毛が生えた名前がわからない貝を購入した。
そしてこれらの食材を医師の実家に行き、マンマがパートナーと協力して料理してくれるというのだ。パレルモの庶民の手料理がいただけるなんて素晴らしい。
出てきた料理は、スパゲティボンゴレ、貝の盛り合わせ、野菜をトマト味で煮付けたもの、ハムやサラミの盛り合わせ、それに手のひら大のマグロの切り身を塩焼きにしたものと超豪華。午後の二時ぐらいから三時半か四時近くまで食べたので、夕食はもう入らないという状態。店で食べるよりも明らかに美味しい。その後ケーキとチェリーをデザートにいただきエスプレッソを何杯もおかわりさせていただいた。マグロの大トロとシチリア独特の野菜は出て来なかったようです。あとパートナーの女性が生姜のガリを真似たものを作って出してくれましたが、これが美味しくてなマグロのステーキとともに食べてしまいました。
食事の後は医師の姪のかわいい子も加わって、パレルモの聖地でもある標高600メートルの頂上に登って下界を眺めました。中世にペストの猖獗が極めているときに自らこの山の頂上近くの横穴にこもってペストの流行がおさまることを祈り、本人は結局命を落とすのですが、聖女として街の守り神になっている聖堂にも行きました。この山に自転車で上ってくる老若男女は引きも切らずで、上り坂大好き人種はどこにでもいるのだと思いました。ただし、若き医師はサッカーや自転車には興味がなく、ワールドカップでイタリアが負けたことも知らなかったという人です。彼は二カ所に仕事場を持っていてその両方に行きながら、医療技術の習得に懸命になっている素晴らしい青年でした。今日が日曜日だったのでこれだけのサービスをしてくれたのでしたが、感謝の気持ちで一杯です。
若き医師とチャリ爺のツーショット |
小さい貝はウニみたい、大きなのはハマグリみたい |
サラミは日本で食べるものとは別物 |
野菜の煮込み |
今日の鉄道移動 0キロ
<本日のホテル>
パレルモ
Mercure Palermo Centro ☆ ☆ ☆ ☆
69 ユーロ
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