2014年6月10日火曜日

南イタリア自転車ぶらり旅(第六日)

第六日 6月9日 イタリア国鉄でフォッジャからバルレッタへ、バルレッタからアンドリアまで地方線 アンドリアからカステル・デル・モンテをチャリで往復

 フォッジャの人口は15万人余で、昨年回った北の都市でいえばモデナやレッジオ・エミリアとほぼ同様の規模である。だが街を歩いてみると、北の都市では都市規模に会わないような寺院やコムーネの建物などが中心地区のランドマークとしてすぐに視界に入ってくるのだが、今まで回ってきた都市ではどこも中心地区が地味なのである。
 食事をするにあたっても、去年はリストランテなどに行かずに、適当にテイクアウトのピザ店や小規模なスーパーなどで出来合いを買ってきて済ますことが可能だったが、フォッジャの中心街を夕方6時ぐらいに歩いて、食べさせてくれそうな店を探してもないのである。去年も不思議に思ったことだが、こちらの人は普通の人は8時過ぎに夕食でいいのだが、もっと早くに夕食を食べておきたいとおもって街に出ても、どこの店も対応してくれないのである。バールでも6時ぐらいから飲み物を頼めば大皿に盛った前菜中心の食べ物を食べられるところがあったが、こちらではバールにいる人はコーヒーやワインやビールは飲んでいるが、食事には行き着かない。食事は家に帰って食べるのか、バールからリストランテに流れていくのかよくわからないが、7時くらいには夕食を食べたい旅行者にはかなり不都合である。
 

 今日は鉄道でバルレッタに行き、そこからアンドリアまでイタリア国鉄以外の鉄道が走っていると思われるのだが、それを確認し、自転車が運べれば、それでアンドリアに行く。今夜の宿はアンドリアに取ってあるので、早めにチェックインして、背中のバックパックを部屋においてカステル・デル・モンテを往復したいと考えていた。

 天気は毎日申し分がないピーカンでしかも蒸し暑くはないので、日本の真夏の暑さと比べると楽なのだが、陽ざしの強さは半端でなく、サングラスなしでは走れない。都市と都市の間がほとんど農地ばかりというこちらでは鉄道移動が正解のようだ。
 バルレッタから出ている電車が、昨日ルチェラからフォッジャまで乗ったのと同じような車輌で非常に快適であった。しかもイタリア国鉄とは走る路線が違うが、終点はバーリ中央駅である。アンドリアは二駅目で、この駅で降りる客の十倍近くの人が乗ってくる。
上に行き先表示が出るのが親切

 今日のホテルはアルベルゴ・デル・ペニで、駅から近い。主人はいろいろ気を遣ってくれて、自転車はレストランの隅において、部屋にミニバーがないので、ホテルのバーを使ってくれという。丁度時間が昼時であったので、この街で何かを腹に入れて、カステル・デル・モンテを目ざすが、結局ピザやラザニアを切ってすぐ食べられるように売っている店があって、そこで生地が分厚いピザをひと切れ、飲み物で流し込んだ。
 カステル・デル・モンテまでの道は、アンドリアからほぼ一直線。距離は15キロ余。高低差は340メートルだが、それほどきつくなく、押しをしないで、登り切ることが出来た。ただ先ほども触れたように日陰のない道を走るのは結構きつく、片道でボトルの水をほぼ飲み尽くし、水の補給が出来ないと帰りが厳しいと思った。幸いカステル・デル・モンテの眺望を邪魔しないように配置されたバールがあって、そこで二本の水を確保できた。
これがカステル・デル・モンテ



 カステル・デル・モンテについては、このブログを見られている方で、この秋にここを訪れるとおっしゃっている方がおられるので、特にコメントすることはないのですが、山の上から下界を見ていたら、昨日ルチェラの公園から下界を見た景色と共通していたので、フリードリヒⅡ世という人は、高いところが好きな人だなと思いました。今回は敢えて塩野七生の「皇帝フリードリヒⅡ世の生涯」を読まないで来たのですが、帰ったら是非読みたいと思いました。

本日の走行距離    47キロ
本日の鉄道移動距離  78キロ

<本日のホテル>
アンドリア
Albergo del Pini ☆ ☆ ☆
55ユーロ






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