第十四日 6月17日 カターニャからシラクサ乗りかえでノートまで
朝、ホテルの部屋はシャッターがおりているので外の様子がわからない。天気予報ではイタリア全土で曇りとか雨、雷など芳しくない。シチリアも曇りで雷の稲妻があって、雲から雨が落ちている。しかし外を確認すると、薄曇り程度で、陽ざしこそないが雨を予感させるものはない。ノートまで鉄道で行くには12時40分発までないので、少し早めだけど11時前にはカターニャ・チェントラル駅へ。構内の椅子で時間つぶしをしていると、一人のカナダ人青年が来て、自転車どうしてますかと聞いてくる。レッジョナル(地域間鈍行)なら自転車はそのまま持ち込めるよというと、もっと遠くまで行きたいんだけど、自転車は箱に入れて持ち込むならいいけど輪行袋ではダメといわれた、という。まさにレッジオディカラブリアの快速艇乗り場で云われたのと同様に窓口がマニュアル通りにいったのだと思うが、自転車で移動している人間が箱を運びながら動けるわけがない。だから輪行袋という代替手段がある。彼の自転車はマウンテンバイクの後ろに振り分けの荷物を付けたスタイルなので畳むのも厄介なのだが、ともかく何とか畳んで運べるように交渉するしかないのである。本格的な長距離ツアラーに今回初めて会った。
と、人の心配などをして、シラクーサ行きに自転車を持って乗り込んだら、若いイタリア国鉄の女子係員が、自転車持ち込み料金を払ってないでしょ、今から切符売り場で買ってきてと意外な指摘をする。昨年イタリアに入って、鉄道に乗るときには自転車持ち込み料金を払っていた、ところが車内検札でリグリア州では自転車持ち込み料金はただになったという。ただになったのに窓口で売っているという状況が理解しがたいが、これ以降一度も持ち込み料金は課せられなかった。今回もここまでそれできたのだが、もし自転車持ち込み料金を払うとなると窓口でしかできない。しかし窓口があるのは大きな駅だけで、普通は自動販売機で買っていたのだがそれができなくなるから厄介だ。
ノートの街は世界遺産に指定されているバロック建築の集積があり、それにあわせて街路に多様な舗装方法が採用されている。この地方で産出されるものなのか薄い暖色系の石が使われている建物が宗教建築を中心に広がっているのは、もっと注目されてもいいと思う。
舗装の石の組み合わせが手がこんでいる |
これも舗装に注目 |
ドームの色がやわらかくやさしい |
本日の走行距離 3キロ
本日の鉄道移動距離 120キロ
<本日のホテル>
ノート
L’angelo di San Corrado
45ユーロ
1LDKのアパート形式で管理人不在型ホテル
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