2014年6月11日水曜日

南イタリア自転車ぶらり旅(第七日)


第七日 6月10日 アンドリアからバーリ経由でアルベロベッロまで

 ここのところイタリア国鉄でなく地方線の世話になっている。今まで、グーグルの地図で鉄道線の駅を探して、それをイタリア国鉄のホームページで検索して駅の自動販売機で切符を買うことで鉄道を利用してきたが、地方線ではグーグル地図では鉄道の存在はわかるが駅名がないので駅があるのかないのかもわからない。だが、実際に行って見ると、ちゃんとした駅があり、車輌もきれいで椅子なども座り心地がいい。そして何よりもちゃんとした自転車用のハンガーがあり、安心して自転車を持ち込めるのだ。

 今日はアンドリアからバーリまで昨日の地方線の続きで乗ったが、係員の指示で車いす用のスペースに自転車を固定した。そしてバーリからアルベロベッロまでも地方線であったが、座れないので立っている人も出るほどで、車輌に乗り込んで自転車をどうしようと思っていたら、ジーパンにサマーセーターでクビから身分証明書をぶら下げた50歳ぐらいの係員がきて、どこまで行くかを聞いて、一番後ろの車輌に連れて行き、既に座っていた女子を立たせて、椅子を持ち上げると自転車の後輪の挟む金具が現れ、頭の上の方には前輪をぶら下げる金具が固定されている。折角座っていた女子には気の毒であったが、こちらしばらく立ちっぱなしであったが、それでも自転車が自然な形でおさまっているので心安らかにできた。バーリから一時間半、アンドリアからだと待ち時間も含めて4時間でアルベロベッロに到着した。自転車の面倒を見てくれた係員が、アルベロベッロで降りるときも来てくれて、面倒を見てくれた。今まで日本の駅員も含めてこれだけてきぱきと客の面倒を見てくれる鉄道員にあったことがない。イタリアの地方線はいいですよ。
アルベロベッロ駅の列車
バッグが乗っているところが椅子席

 アルベロベッロの駅を降りて、あれ随分読みやすい看板だなと思ったら、日本語が書いてありました。「アルベロベッロのトゥルッリで夢の休日を」「トゥルッリのホテル トゥルッリ街の中心」思わず周りを見回してみましたが、周囲に日本人の気配はありません。イタリアのおばちゃんがこちらに向かって「トゥルッリはどこだか教えてよ」と聞いてきましたが、こちらもどこだかわからないので「知りません」と答えるしかありません。おばちゃんは不満そうに「ビチクレッタ(自転車)なんとかかんとか」と行ってました。なんて云ってかはわからない方がよさそうです。徒歩とは機動力が違うので、その気になればしらみつぶしに調べることも出来るので、事前に調べたりしないのが私のやり方だからしかたないのです。
駅の真ん前の看板(上の看板に日本語がある)

 日本でもテレビなどで度々放送されているので、アルベロベッロのトゥルッリについては、はじめて見たような気がしませんでした。世界遺産に指定されている地区だけでなくいろいろなところにトゥルッリはあります。これぞ自転車の機動力のおかげでしょうか、郊外の農家の納屋のような建物がトゥルッリで出来ていたりします。そういえば列車の中から見た農地の中にトゥルッリが建っているのも見ました。
 で、特に驚いたのが、このイタリアでも屈指の建物による景観であることは間違いないのですが、なんとここに電柱が立っていて電線が架空を走っています。我々にはとても見慣れた景色ですが、よりによってアルベロベッロのトゥルッリの街並みの中でこれはどうしたことなんでしょうか。あと折角のトゥルッリなのに街路に関する意識が希薄で、アスファルトのままのところが多いのですが、これもなんとかしたいですね。安倍さんが云って、ここの無電柱化と街路の舗装をやらせてくださいと申し入れてはいかがでしょうか。
道路と電柱に注目を


本日の走行距離   25キロ
本日の鉄道移動距離 109キロ

<本日のホテル>
アルベロベッロ
Hotel Silva
 55ユーロ
このホテルは現在改装中で、私がついたときにはホテルには誰もいなくて、工事中の現場監督のような人が、ホテルのオーナーと携帯電話で打ち合わせて、カギを出してくれました。部屋は内装が新しくなっていて気持ちいいですが、今夜の客は一人だけかも。



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