2014年6月22日日曜日

南イタリア自転車ぶらり旅(第十八日)

第十八日 6月21日 カマラータから電車でパレルモまで

 壮絶な急傾斜の街、カマラータからカマラータSGG駅まで下る途中に道を間違えた。引き返す手もあるが、上りがあるので、ちょっと遠回りでも下ってしまおう、とナビが修正した指示通りに進む。ところが鉄道の線路に出たところで、駅とは反対方向を指示して国道に進むルートが提示されている。でもこの道、昨日パレッツォ アドリアーノへ行った時に通った道なのである。実は側道から国道へ出るまでの道がないので、遠回りにはなるのだが、それはそれで正しい指示であったのだ。ところがもっとちかいところで鉄道の線路をくぐり、国道に向かう道があった。ちゃんとした道だし入れるんじゃない、という軽い気持ちだったが、そうは甘くない。国道の下をくぐるときにも接道している道はないかと探したがない。しかたなくもうちょっと行けばなんとか打開できるかなと期待していくと、雨も降っていないはずだがぬかるみがある。これが非常にねちっこいぬかるみで、タイヤやブレーキパッドなどに泥がつく。段々国道が遠くなるようだが、ナビは進めの指示。すると川が前方に出てくるが、橋などないので石ころが出ているところはそこに足場をとるとしても、どうしてもないところがあるので靴のまま水につかる。渡るとナビの指示の道がなくて、風力発電機が立っている山の方へどんどん行く。これはおかしいと元へ戻ることにして、再び川やぬかるみを通って国道への接続点を目ざす。結果的にはこれで正解で駅に着き、電車にも間に合ったのだ。
 このようにナビは旅を続けていくために不可欠なものだが、前にも書いたがwifiルーターで携帯の電波を受信できないとナビとして役に立たないもの(ミシュラン、グーグルの地図など)とSygicのように携帯本体に地図が内蔵されているので電波が来ても来なくても関係ないものがある。ナビとしてはwifiルーターがなくても何とかなるが、それ以外の諸々の外部とのやりとり(イタリア国鉄の時刻表、ホテルの予約、電話連絡はスカイプ等々)が必要になるのでwifiルーターは大事なのだが、どうも安定しないのだ。だから大きな街に行って「3」の携帯電話屋に見てもらおうと思って、今日はパレルモをめざした。

 パレルモの人口は66万人でイタリアでも第5位の大都市である。街並みハンターを自称する小生はこれまでも大都市ではあまり成果に恵まれなかった。道も広い、立派な建物が並んでいる、クルマの数が夥しい。だけど素晴らしい街並みとの出会いはなかなか望めないのだ。今日、半日自転車と徒歩で回ってみたが、結果はやはり他の大都市と同じであった。強いていえば、クアトロ・カンティ(四つ角)と呼ばれるマグエダ通りとエマヌエレ通りの交差点に立つ建物が四つ角に向かっていろいろな像が並んでいる。これもバロック建築なのかもしれないけど、それぞれの建物の用途が違っていて、一つは教会になっている。つまり一人の事業者が同じ意匠で作り上げたというのでなく、建築家は同じかもしれないが、建て主が違っていてそれらをまとめ上げたプロデューサーがいるのではないか。

 世界一有名な交差点は渋谷駅前のスクランブル交差点であるが、パレルモの方も結構有名であるからカメラを持って撮影する人が多い。東京でも京橋の交差点はある生命保険会社が四つの角の敷地をすべて所有しており、ここ何年かですべて建て替えてしまった。建て替えたものを見ると同じ所有者であることを敢えて隠しているように思えるが、パレルモのこんな試みはおしゃれですよ(後の祭りか)。
背中側にも二つあるのでクアトロカンティ(四隅?)
今日は土曜日で休日であったためかマグエダ通りはクルマを全面排除して歩行者天国になっている。どこに行っても小さいクルマが氾濫しているこの国でこの歩行者天国はどのていど普及しているのか知らないが、クルマを閉め出す荒療治はどの街でも必要だと思う。でもこれだけクルマが普及しているから鉄道が通っていない街でも人の行き来は結構頻繁になるというメリットもあるのだが。
 wifiルーターの調子はパレルモに入るとよくなって普通に使えるので、いままでいたところが電波が微弱とかそういう問題もあったのかもしれません。
クルマもいないが人も少ない歩行者天国
今日の昼飯は20ユーロで魚料理のコースが食べられたし、なかなか美味でありましたので写真を載せておきます。
ムール貝のワイン蒸し



いわずと知れたボンゴレ











本日の走行距離   10キロ(仮)
本日の鉄道移動距離 100キロ

<本日のホテル>
パレルモ
Hotel Moderno
45ユーロ

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