2013年6月9日日曜日

南欧自転車ぶらり旅 第二十日

 ミラノを発って鉄路でクレモナへ。
 クレモナはピアツェンツァにいたときから気にはなっていたが、ミラノに引かれたため、一応断念していました。しかし大都市ミラノにいると、今度は2,3時間もあれば徒歩で市街地をくまなく回れるくらいの都市が懐かしくなり、列車の時刻表を調べたら、ミラノ中央駅からクレモナまで直通が出ていることが分かり、決めました。
 クレモナは人口約9万人なので、中都市かも知れません。列車を降りて、チャリユキとホテルへの道を走っていると、どんどん道が狭くなり、道も舗装から石畳へと変わり、収穫の予感が漂い出します。
 でも、まずホテルにチェックイン、このホテル旧市街の路地に面してあるので、街並みも見事な一角にあり、雰囲気のいいオーナー夫婦が歓迎して、部屋まで案内してくれるなど、温かな人柄を感じました。しかも部屋は改装されてまだそんな年月が経っていないロフト風のたたずまいです(今日のホテルへ)。
 街並みハンティングを開始します。クレモナはドゥオモと欧州一の高さを誇る鐘楼が並び、そばに市庁舎もあるというドイツの都市のように、大事な施設がひとかたまりになって中心地区を形成しています。
左側鐘楼ですが、頭が切れています
普通の街並みです。店舗はありません。
鐘楼の全貌がうかがえます
中央のアイストップとなる鐘楼、手前の古い教会。道がちょっとさびしい

もうボローニャのポルティコの影響はありません。ともかく街並み第一で街が維持されていることが分かります。
 
 ところでクレモナといえば、クラシック音楽がお好きな方なら、ストラディバリ、グァルネリ、アマティなど16世紀から18世紀くらいにこの街のバイオリン製作者(無論ビオラやチェロも)が、作ったバイオリンが最高のものという評価があることはご存じだと思います。何故三百年も四百年も経ったものが、現代の技術を駆使しても太刀打ちできないのか、一般的にいえば不思議な感じがしますよね。しかも最高の弦楽器が北イタリアのこの街で生まれたのか。
 その理由は現地に来ても分かりません!でも現在でも80軒くらいの弦楽器を製作している工房があるそうですから、何百年後に、名器として評価される日が来るかも知れません。その時のために一台買っておくというのも投資になるのかしら。
 クレモナはバロック時代の作曲家のモンテヴェルディの出身地でもあるのですが、モンテヴェルディという名前を聞いたとき、日本におけるバロック音楽評論家の第一人者皆川達夫氏のしわがれた声と白髪で利発そうなお顔を思い出しました。

<ホンイチの街並み>
クレモナ ソルフェリーノ通りの街並みです。
道路の幅と建物の高さのバランスがとてもいい

<本日のホテル>
 クレモナ「Locanda Torriani」80ユーロ
 冒頭でも触れたすてきなホテルです。部屋は2階と3階のメゾネットで、2階がキッチンとラウンジ、3階にベッドとバストイレがあります。
3階のベッドとバストイレ

 このホテルは今回の旅で泊まったホテルの中で、初めてWifi が1MB以上のスピードを出したホテルです。おかげでたまっていたiPhoneのアプリのアップデート十数本をさせていただきました。

 

3 件のコメント:

  1. 奇麗な町並みですね。
    本当に素人な質問で申し訳ないのですが、室外機のようなものが見当たらないということはエアコンは無いのでしょうか.地中海性気候だと不要なんですかね。
    あと、インターネットが高速というけど、やっぱりケーブルは地中化されている、ということですよね。写真を見た限りですが、道路を掘り起こした跡もないし、どのように設備更新を行っているのか、気になってしまいました.

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  2. イタリア人は日照権とかいちいちこだわらないんですかしらね?ここを通る風がきもちよさそう!

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  3. お疲れ様です!
    さすがに三週目を目前に、疲れもピークではないでしょうか。グランツールのように、流す日は流して、疲労回復に充てて下さい。
    クレモナ、立派な鐘楼ですね!
    これからも、普通の旅では出会えない、チャリユキ君を駆ってこそ巡り会える街並み報告、待ってます!

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