2013年6月10日月曜日

南欧自転車ぶらり旅 第二十一日

 クレモナの今日(6月9日)は朝イチ高曇りから、だんだん雲が低くなって、怪しい雰囲気という感じで、9時15分頃には街を出てモントバを目指す。
 今日は二つのソフトに活躍して貰った。いずれもネットにつながらなくても動くソフトなのでWifi ルーターが圏外や伝送速度が遅くなっても影響を受けない。
Sygicのナビソフトはネット不要

 SygicのナビソフトはiPhoneで本格的カーナビと遜色ないナビが実現できるというソフトで、オレンジ色の矢印の通り進めば目的地にまで難なく到達できます。レンタカーを借りてイタリア旅行(日本はダメだがアメリカ、ヨーロッパなど広範な国をカバー)などという場合にはおすすめである。このソフトは平瀬さんの弟さんから教えていただいたものです。この場を借りて感謝いたします。
今日走ったルートが記録されている

もう一つはBikeMateGPSというソフトで、赤ピンと赤ピンの間の青い線が今日走ったルートです。走行距離や速度表示、カロリー消費まで表示してくれます。因みに今日の走行距離は77キロ、消費カロリーは1600キロカロリーでした。
 
 クレモナを出ると、モントバまでほぼ一直線です。この道はSSの頭文字がつく道路で都市間を結ぶ幹線ですが、今日は日曜日なので、連結トラックや建設用のミキサー車などの大型車は少ないし、交通量も少ないので快適に走れます。ここに限らずこういう道路は、コミュニティの内部では制限50キロ、少しコミュニティを出ると70キロ、完全に出ると90キロという具合に制限速度が上がります。空いているとはいえ追い越しの時には120キロは出ているのではないかという速度を出したりします。
 こちらの幹線道路は直線が基本ですから、直線道路が延々と続きます。そして道路の端(自転車が通る部分)には小動物の無残な姿があります。よけますがよけすぎるとこちらが危ないので注意です。小動物だけでなく鳥の死骸も結構あります。鳥がクルマと衝突する状況が分かりにくいのですが、せいぜい2メートルの高さしかないクルマと何故衝突するのか、地表すれすれを横に飛ぶならありえますが、普通はそんな飛び方はしないと思うのですが。
クレモナを出るところです

どこまでも平坦なロンバルディア平原
マントバ入口。自転車が走る場所がない
午後1時半ごろマントバのホテルに到着。すぐに街並みハンターとして活動開始。ホテルは駅前で、中心市街地からも徒歩10分位ですから、軽装で歩き回るのに適当です。
 マントバはマントバ県の県都で人口は47千人。マントバとSabbioneta(マントバから南西20キロ位)がセットで世界遺産になっているようです。マントバは近江八幡市と姉妹都市の関係を結んでいるそうですが、これは天正遣欧少年使節が安土城を描いた屏風をローマ教皇に献上するためマントヴァを訪問したことによるという。ローマ教皇はローマにいるはずだし、何故マントバに寄ったのでしょうか。

  1596年にイタリアの詩人タッソが「マントヴァは非常に美しい都市であり、マントヴァを見るのに1千マイル旅行するほど値打ちがある」と書いたという。そういわれると、期待は膨らむのだが、16世紀と今から400年以上前のことであり、別の逸話としてモーツァルトが14歳にならない頃に、ここのビビエナ劇場で演奏を披露したのだが、その時モーツァルトの父は後期バロックの内部空間に感嘆したという話しがある。これを確認したくてここまできたのであるから、シニア割引で1.2ユーロを払って内部の見学をした。写真撮影可なので以下の写真をご覧ください。
これが外観です
舞台の奥までバルコニー席がつながっているのが特徴
2階から舞台と1階客席を写したものです


 劇場内部は素晴らしい造形ですが、石をたたいて加工したのかと思ったら、よく見るとフェイクで実際には石に見えるように描いていたりしている。客席数は200人くらいの大きさです。
 同じ建築家が設計した住宅がありましたが、賃貸住宅として募集中のようです
ビビエナ設計の住宅

 街並みに関しては、またポルティコのある建物がありました。そういえばボローニャに近づいてきたんだからかな、と思いました。
ポルティコがある建物が並ぶ
 マントバの街並みで特徴的なのが道路に赤みがかった丸石を敷き詰めたものです。各所にあり、その石の数は何十万個か何百万個か分かりませんが、ともかく一個一個。人の手で並べていったことだけは確かですから、大変な労力です。この道路を自転車で走ると乗り心地は最低です。

全部石ころ敷き詰めです
これも石ころです


<イチオシの街並み>
マントバの石ころの街並みです。色々ありましたが、これが一番よかったかな。
石ころを並べた人に敬意をはらいたくなります

<今日のホテル>
マントバ「Hotel Rigoretto」☆☆☆
ヴェルディの歌劇「リゴレット」の舞台がマントバだからか、街中にはリゴレットの家もある。自分の部屋にもリゴレットの写真がかかっている。53ユーロ
  
 
 

2 件のコメント:

  1. ビビエナ劇場の内部はなかなかですね。それにしても今年はヴェルディの年でもあり、マントヴァ侯爵の気分で夜に女を漁るとか。
    こちら、ゲルハルト・ボッセのメモリアルコンサート、文化会館小ホールでした。
    今日はモーツアルト協会で、38番とレクイエム、こちらは大ホール

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  2. 鳥は、推測ですがえさを取るために低く飛んでいたのではないでしょうか?雨が降り地表に出ていた虫とか、車のライトに集まった虫とか。。。落ち着いた町ですね。

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