2015年6月12日金曜日

ポルトガル・スペイン自転車ぶらり旅 第十七日

 ビナロスのホテルで朝起きてカーテンを開けて、外を見てみると曇っている。ついに今日こそ雨になるか、と思いきや、雲は多いが陽を陰るほどではない。ということで、ビナロスの駅に向かう。乗れる列車は午前10時26分と午後4時56分の二本だけ。あとは自転車を畳まねばならない上級列車でしかも値段も高い。従って選択肢は10時26分の中距離列車(MD)にしぼられる。
 切符を買うと、駅員が二つ目で乗り換えだからねとマーカーで印を付けてくれた。これでタラゴナまで約110キロの移動が確定した。

 駅で時間つぶしをしていると、線路のバラストに目がいった。スペインでもいろいろな駅で線路を見て来たが、こんなカラフルなバラストを見たのは初めてである。もう少し細かく砕いてセメントと一緒に舗装をするときれいな道ができそうだ。
よく見るといろんな色の石が混じってます


 スペインでは新幹線も在来線を走っているが、この駅を通過したのを見ると時速200キロ位で駆け抜けていく。踏切の整理は出来ているのだろうか。まさか遮断機で閉鎖した線路を200キロで走るということはなかろう、などと考えていたら、新幹線が走っていった方向とは逆の方向から同じ線路(下の写真では右側の線路)を貨物列車が通過していく。ビナロスのあたりは複線区間だからそんなことあり得ないと思うのだがあったのだ。上り線と下り線を混合して使うなんて複線区間ではないと思うが、どういうことなのか。


右側の線路を新幹線が向こうへ行き、貨物列車がこちら側に来た
 タラゴナの手前で、車窓から線路とは100メートルも離れていないところに原子力発電所の建て屋のようなものが見えた。こんな線路から近いところで、しかも回りにいろいろな施設が建っているところに原発なんてあるわけないだろ、とは思ったが、写真は撮った。調べてみると、バンデリョス原子力発電所で、1号機は廃炉、3号機は計画だけで実現しなかったが、2号機は稼働中のようだ。思いがけないことが起こる日だ
機関車の横に見えるのが原子炉


 タラゴナは人口14万人と中くらいの都市であるが、過去からの推移を見てみると右肩上がりに人口が増加しているのである。観光だけでなく港湾物流や石油産業などいろいろありそうで発展しているようである。観光的にいうとローマ時代の遺跡群が世界遺産に指定されており、ここで日本人旅行者が何組もカメラをぶら下げて徘徊していました。
 街並みについていうと、中心市街地の大聖堂の回りが多様な舗石が敷かれ、落ち着いた雰囲気をつくり出している。レベルはまずまず高いと云えよう。
道も建物もまあまあ

こちらの方がもっといい

この大聖堂は十字架がないが造形的にはかなりいい
 ホテルの国旗掲揚台にあがっているのが、右からタラゴナ市の旗(推定)、スペイン国旗、カタロニアの旗、EUの旗であるが、スペイン国旗の真ん中が空白なのがすごみを感じる。
空白のスペイン国旗が意味するのは?

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