第十二日目でアグリツーリズムの宿で、ドイツ人たちと一緒にテーブルを囲んで夕食を食べます。という予告をしておきましたが、どういう状況であったのかを簡単に触れておきます。
まず一同の紹介ですが、ドイツ人は年齢40前後で恐らく夫婦二組で一緒にこの宿に逗留したものと思われる。次に一組のイタリア人夫婦で50代半ば過ぎでイタリア語しか話さない。もう一組もイタリア人カップルであるが、男は二十代後半、女性は30前後。夫婦という感じではないが、ミラノあたりでOLをしているキャリアウーマンとボーイフレンド?ふたりとも英語を少し話すが、女性の方がうまい。そして最後が日本代表の自分である。こちらはどう考えても異物的であり、一期一会とはいえちょっと場にそぐわない存在である。
料理は宿のマンマがつくり、旦那は給仕であり、酒の担当でワインをついで歩いたり、自分も飲んだりである。最初がパスタでタリアテッレであるが、間違いなくスパゲッティ・ボロネースである。日本でいうスパゲッティ・ミートソースである。タリアテッレがマンマの手作りで結構幅広であるが、ソーズとのからみもよく、なめらかな口触りで美味しく食べられた。一同で話しを主導しているのはミラネーゼのOL風でモーゲージについてドイツ人で英語が一番上手なお兄ちゃんと会話をしている。
こちらの出番はミラネーゼが日本では乾杯の時なんていうのなんて振ってくるが、一番盛り上がったのは、この女性が私は日本のパスタで「シラタキ」を作って食べてるわ。と、紹介したときで、半年ぐらい前テレビ東京の「ガイアの夜明け」みたいな番組で、群馬のこんにゃく製造業者の男性がイタリアにこんにゃくを売り込みたいということでイタリアに乗り込んで試食会をやったりして現地の人の反応を探り、シラタキがゼロカロリーで結構受けていたので。スーパーなどで置かせてもらえるみたいになった、という話しを見ていたので、こんな具合にシラタキにはまっている女性がいるのだから、本物かも知れないと思った。
セカンドで出たのはニワトリでもまだ成鳥にはならない段階のものを単純に塩味だけでオーブンで焼いたもので、これも柔らかいし味もよかった。そして食事も進み、旦那が食堂の棚からグラッパやテキーラみたいな食後酒を出してきてどうだと皆にも勧めたが、これもミラネーゼが積極的でショットで一気に呑んで、日本でもこういうのみかたするわよね、って振ってきてので、それ中国人なんじゃないの、と返したりもした。
こうして2時間半近くをかけて食事をいたしました、という報告でした。
そして十三日目です。今日も天候ははっきりせず、起きたときには少しふってましたが、朝飯を食べて支度をした時点では上がっていました。今日はまだトスカーナですが、北に上がってアレッツォを目指します。距離は63キロ、サン・クイリコ・ドルチァを出てしばらく行き、ピエンツァを過ぎてから、3回登りが続き、標高500メートルを超える所もある。これを出発する前に知っているのは、「TopoProfiler」のおかげです。このソフトはグーグルベースの地図でコースを好きなようにセットでき、高低図を要求するとしたように断面図を描き、それをなでると勾配まで分かるという優れもの(因みに日本製)です。
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TopoProfiler |
そして走行のベースとなる地図は一時ダウンしていて心配した「ViaMichelin」です。これはコースを任意に設定出来ませんが、自動車とバイクと自転車、徒歩が選べます。自転車でコースを設定させると、勝手に面白そうなコースを選んでくれたりもします。今日はちゃんと動いてくれたのでよかったのですが、基本的に携帯の電波が圏外になると動かなくなるのが欠点です。
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北に向かって進んでます |
それを補えるかどうかわかりませんが、アップルのアップストアにMichelinのイタリアマップ(850円)が入っていたので、使えるか分かりませんがダウンロードしました。その画面を見ていただくと、 ViaMichelinのようなナビはしませんがイタリアの地図をすべてダウンロードとしているので、電波が届かなくても自分のいる位置を示せるのです。通り単位まで出せるわけではないので、自分がどの辺りにいるのかが分かるという程度です。
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真ん中の丸が現在位置 |
そしてもう一つのアプリが「標高ワカール」というべたな名称ですが、世界中どこでもアップル地図があるところでは使えます。アップルの地図でなく、グーグルでもいいのですが、このアプリの作成者も日本人らしいですが,Topofilerと並びアップルの地図で使える
数少ないすぐれたアプリでしょう。
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ここまで大きくしても情報は少ないのがアップル地図
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3つの峠は標高は高くても、出発点との高低差は150メートル程度なので、死ぬほど苦しい登りではありませんでした。3つを登って坂を下ったとき逆のコースだったらきつかっただろうなとほっとしました。
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雲が下に見えます |
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ピエンツァの入口 |
今日苦しかったはアレッツォまで30キロぐらいからの道で、平坦だけど幅員が片側車一台分程度なので、自分を抜いてくれる車は、反対車線まで入って抜いていってくれるときはいいのですが、車が増えてきて車線内で抜いていくときなどあまり気持ちがよくないし、道路の端が舗装が壊れていたりということでこちらも慎重に走行ラインを決めていかねばならないのが厄介でした。
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この道は自転車向きでした |
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この道がいやな道、白線の所は走りにくい |
<ホンイチの街並み>
Arezzoは、今日(1日)と明日(2日)が、年に一度のイタリア最大級のアンチークの市が開かれていてがらくたが並んでましたが、これだけの業者が普段はどこにいて何をしているのかとっても不思議です。特筆すべきことはありませんが、古い街だけにきちんと街並みが出来ています。
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テントの下にはがらくたが大部分 |
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曲がりがある街並みは美しい |
<本日のホテル>
Arezzo「Rinathos B&B]
アドレスの所に辿り着いてもホテルがない。それもそのはず。上の写真がホテルの全景だが、どこにもホテル名はない。あるのは小さな名刺大の呼び鈴の所だけ。分かるわけがない。このホテル普段係員はいない。そのため、wifiのパスワードを聞くのに携帯電話で連絡するしかない。45ユーロ
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真ん中が入口 |
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下の行にホテル名 |
イタリア半島もずいぶん南までせめて来ましたね。道路の舗装状況は日本と比較するとシャビーなんだろうな、安全のためにも中央寄りを走った方が良さそうですね。
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